特定の知識やスキルを身につける上で、セミナーは有効な手段の一つ。しかし、中には高額な参加料だけ徴収して、肝心の中身が伴っていない、悪質な講座もあるんです。
高額セミナーの特徴5つ一覧|悪質な講座を見極めよう
残念なことに、悪質な高額セミナーは数多く存在し、今現在も初心者起業家たちを陥れています。ただ、そういったセミナーにはいくつかの共通点があるので、事前に押さえておけば十分回避できるでしょう。
自己防衛スキルを高めるためにも、しっかり学んでおいてください。
セミナー代以外の参加条件が緩すぎる
悪質な高額セミナーは一人でも多く参加者を募りたい性質上、セミナー代以外の参加条件が異常に緩いケースがあります。
1人でもセッションに引き込めれば、少なくとも数十万円の利益が得られるので、たしかに参加者の母数を絞る必要はありませんよね。もちろん、セミナー代が安価なら問題ありませんが、数十万円単位の参加費を設定しつつ、「誰でも参加ok」のような安売りをしているセミナーは、黄色信号といえます。
セミナー中に商材販売の圧力をかけてくる
高額セミナーの参加者は基本的に業界未経験の素人に近い層です。そのため、セミナーではまず情報量で圧倒して思考停止状態を作り出し、その心の隙間を狙って高圧的な販売戦術を仕掛けます。
特に、限定オファーやタイムリミットは常套手段。「今すぐにでも購入しないと大きな機会を逃す」といって参加者を煽りながら、高額な商材を販売してくる事案が後を絶ちません。
講師と生徒の距離感が近すぎる
一般的なセミナーにおいて、講師と生徒は直接話すことはできないのが普通です。少なくともセミナー中のやり取りはサポーターを介して行うのがセオリーなので、「講師と直接話せる!」「講師にいつでも質問できる!」といった売り込み方をしている高額セミナーはほぼ黒と考えて良いでしょう。
講座が無期限で受講できる
悪質な高額セミナーは、講座の受講期間を定めていないことがあります。
- セミナー受講者限定で生涯サポートします!
- 何回でも質問無料!
- 会員限定のラインから無期限で質問受付中! など
高いお金を払ってしまうと冷静に思考できなくなり、「そこまでやってくれるなら安心…」と安易に安心してしまう方も少なくないのです。
私からしてみれば、そんな実現可能性の低い特典は出まかせとしか思えませんね。
執拗に個人情報を聞いてくる
悪質な高額セミナーは、しつこく個人情報を要求してくるケースもあります。講座が終わった後にスパムメールや資料が送られてくるパターンが多く、場合によっては自宅まで訪問してくるかもしれません。
また、「住所を知られた」という心理的プレッシャーを逆手に取られて、より強烈な販売トークに持ち込まれるリスクもあるので、怪しいと感じた場合は決して個人情報を教えないようにしましょう。
悪質な高額セミナーが初心者を誘う手口5つ
悪質な高額セミナーの特徴が把握できたところで、次は具体的な勧誘の手口を解説します。
自己防衛スキルを高めるためにも、一つずつ詳しく確認しておきましょう。
フォモ(Fear of Missing Out)の心理を利用
限定オファーや「今日だけの特別価格」など、何らかの緊急性を持たせて、参加者が「この機会を逃したら二度とチャンスがない」と感じさせるような勧誘を行います。
初心者は意外とかかりやすい手口となるため、この心理テクニックによって騙される可能性があることを、把握しておきましょう。
ソーシャルプルーフ
著名人や業界のエキスパートがセミナーを推薦しているかのように見せかけることで、信頼性を偽装することもあります。偽の口コミや評価を使って、多くの人々が既に成功を収めていると見せかけるパターンもあるでしょう。
ただし、ネットやSNSで調べれば、比較的簡単にファクトチェックできます。運営会社の言うことを鵜呑みにせず、必ず自分で調べてみてください。
無料セミナーでの引き込み
悪質な高額セミナーは、最初に無料セミナーを開講し、その参加者の中からカモを見つけ出して本コースに引き込んできます。
無料セミナー自体は役に立たない情報ばかりで、「本当に価値のある情報は有料セミナーで公開される」と参加者を誘導します。ただ、悪質な場合は本コースも役に立たない情報しかないので、結果的にお金を無駄にすることになります。
ペインポイントを利用してくる
悪質な高額セミナーは、参加者が解決したいと望んでいる問題点や不安、欲望を狙い撃ちにしてきます。
- 親御さんを安心させたいですよね?
- 借金を返さないと生活がままならなくなるのでは?
- 早くお金を稼がないと同期に遅れを取りますよ?
運営会社が提案する「解決策」に価値を感じやすいよう、上記のような言葉を巧みに使ってくるのです。特に、親・子供・借金といったワードは悪質セミナーの大好物。常に冷静な思考を保って、表面的な脅し文句に惑わされないようにしましょう。
複雑な契約条件とキャンセルポリシーを設けている
健全なセミナーは料金や契約条件、キャンセルポリシーも明解です。しかし、悪質なセミナーはあえて複雑な言い回しや文言を多用し、解約規定などを煙に巻くこともあります。
酷い場合は、契約書の端にひときわ小さい文字で「〇〇日までにキャンセルで解約金無し」と記載されているケースもありました。この部分は直接的なコストに繋がる部分でもあるので、契約を結ぶ前に必ず確認しなければなりません。
良質なセミナーを見極めるためのポイント3つ
良質なセミナーを見極めたいなら、以下のポイントに注目すると良いでしょう。
- 過度に高い料金を設定していない
- 教材とフォローアップの質が高い
- 市場での信頼性が高い
数あるチェックポイントの中でも、特に分かりやすい3つをピックアップしてみました。これからセミナーの受講を検討している場合は、ぜひ参考にしてください。
過度に高い料金を設定していない
良質なセミナーは過度に高い料金を設定しておらず、常にサービスの提供価値にもとづいた金額となっています。
- オンライン講義+ネットコンテンツ 月額数千円~
- 1講義あたり 29,800円
- 1講義+1カ月間のフルサポート 50,000円
上記のように、サービスのボリュームやクオリティを考慮した金額を設定するのがセオリーです。悪質なセミナーはこういった微調整を施さず、突然法外なコストを要求してくるので、ある意味分かりやすいポイントといえるでしょう。
教材とフォローアップの質が高い
本気で受講者のスキルを伸ばそうと思っているなら、効果的な資料やフォローアップ体制も整えているはずです。一方、悪質なセミナーはそういったオプション・特典がおざなりなケースが大半なので、必ず契約前にチェックしましょう。
事前にSNSなどで受講者の声を確認しておくのもおすすめです。
市場での信頼性が高い
講師や主催者の信頼性・実績も重要な指標となります。
登壇する講師がその分野で高く評価されているか、過去にどんな成果を上げてきたかを確認することで、セミナー全体の品質も判断できるからです。口コミや評価、他機関からの推薦文などを見て、必ずSNSやネットでファクトチェックしましょう。
悪質な高額セミナーの特徴を一覧化して自己防衛しよう
本記事では、悪質な高額セミナーの特徴や、良質なセミナーの見分け方を解説してきました。高額セミナーの運営者たちは、常に初心者をだまそうとしてきますが、事前にポイントを掴んでおけば、誰でも簡単に回避できるはずです。
そして、信頼性や料金設定に着目すれば、良質なセミナーも見つけ出せるようになります。自分の望んだ知識が適切なコストで得られるよう、ぜひ本記事を参考にしてください。