さっそくですが、コーチングで起業&転職した人が「売れない」決定的な理由は、『ターゲットを絞る』という部分にあります。
「差別化コンセプト・USP」などを作成するためにも、「ターゲットを絞れ」と言われるかと思いますが、ターゲット絞る際には、落とし穴が存在するのです。
今回は、「転職コーチングが売れない理由」を例として、具体的にターゲット絞りの落とし穴について解説します。
転職コーチングに限らず、注意すべきポイントになりますので、ターゲット絞りを行う前にしっておいてください。
コーチングで起業&転職の落とし穴
「差別化・USP」について考える時、「自分の強み」や「ライバル調査」も大切ですが、やっぱり主役は「市場・見込みクライアント」です。
注意深く目を向けないといけないエリアです。
そして「ターゲットを絞れ!」と、どのコンサルタントさんも主張していますよね?
それは私も同じです。
ただ、「見えない落とし穴」があります。
では、具体例から見てみましょう。
仙道が「差別化・USPの相談」を受けていると、かなり多く相談されるジャンルがあります。
「職場の人間関係」「転職」にターゲット層を絞ったコーチングやコンサルティングです。
具体的には、
- 職場の人間関係」が大変で悩んでいる人へ、職場の人間関係改善のコーチングの提供
- 将来のキャリアが心配で悩んでいる人へ、キャリア構築、本当にやりたいこと発見コーチングの提供
などなど、
あなたの回りにも多いかもしれません。
このジャンルは悩んでいる人が多いので、コーチングを提供することは素晴らしいと思います。
そして、この市場に絞っているコーチ、コンサル、セラピストさんも多いです。
ただし「職場の人間関係」「転職」のジャンルだと、なかなか「高額契約」を獲得しづらいのが現状です。
「月3万」とかでもなかなか売れないケースが多いのです。
なぜだと思います?
なぜ、このジャンルは売りづらいのか?
それは、決定的な「落とし穴」が存在するからです!
その落とし穴とは
からです。
どういうことでしょう?
例えば、「職場の人間関係」「転職・キャリア」で悩んいる人は、まずどんな対処法を取るでしょうか?
以下のようになります。
「パワハラで、ウツになったけど、心療内科で少しずつ改善してきた」
「転職・キャリア構築で悩んでいたがリ○ルートに相談したら解決した!」
大切なことを言います。
悩みを持った顧客は、まず「無料」で解決できないか?
もしくは「できるだけ低額」で解決できないか?
と考えます。
まあ、当たり前です。
ここから、学べることは「自分のターゲット層」が、まず、どんなサービスで悩みを解決しようとしているか?ということ見極める必要があるということです。
見極めた結果「低額」や「無料」で解決できるサービスが存在するなら、そのターゲットに絞るのは危険だということです。
なぜなら、比べられるからです。
これが「落とし穴」の正体です。
ならば「転職系」・「職場の人間関係」に絞ったらダメなのか?と、多くの人が思うもしれません。
仙道のクライアントさんの場合「転職系のコーチング・セラピー」で「30万の単価」で契約を取れているケースがあります。
そのあたりについては、次の項目で。
落とし穴を回避するターゲット絞りの秘訣
無料や低価格のサービスがある場合には、ターゲット層は、それらのサービスを選んでしまいます。
この落とし穴を回避するためには、以下の方法をとることで、対応が出来るのです。
市場全体としては、無料や安価なサービスを選択する層が多いかもしれませんが、高単価でも契約する層や市場が存在します。
そこにターゲットを絞っていくわけです。
転職市場の例で、詳しく見ていきましょう。
今回、登場する方をNさんとします。
Nさんが希望していた「転職市場」は「理想の職業」に転職したいから「自分の天職」を探している「クライアント層」が多く「大きな市場」でありました。
そのため、個人起業のライバルも多い市場です。
差別化のため、もうちょっと市場を分解すると、「天職発見」ばかりに気を取られて、もう何年も転職できてない「現実的行動」がとれないというクライアント層が、浮き出てきました。
しかし、この特定具合だと、まだ弱いのです。
「何」が弱いのでしょうか?
この特定具合だと、「あなたが転職行動できるようにセッションします!」というベネフィットになってしまい「ふつうの提供内容」になるのです。
つまり、個人起業ライバルと比べて珍しくないので、「ふつうの商品」と思われるのです。
仙道の場合「ふつうだな~」と思った時点でボツにします。
(差別化がダメだと、すべてダメなので、かなり厳しいです)
だから、Nさんの場合、もう1つ、2つ「売れるエリア(ターゲット層がお金を出すエリア)」に市場を分解して、絞る必要がありました。
Nさんは「スピリチュアルカウンセリング」というリソースを持っていました。
そこで、「転職市場の中でもスピリチュアルに興味のある人」という「ペルソナ像」が出てきたのです。
そして、仙道の頭には、スピリチュアル系の場合「100万以上の講座」にお金を払うケースもあるというデータがありました。
そのような結果から、以下の流れで、「クライアント層」を特定しました。
↓ ↓ ↓ ↓
「天職発見」にハマりすぎて行動ができない人に絞る
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「転職行動できない人」の中で「スピリチュアルに強く興味のある人」に絞る
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
「クライアント層にピッタリのオリジナル高額商品」を作成
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
30万で販売!
この流れが最初に公開した「答え」です。
「市場の分解」を実施して「高単価契約」をするターゲット層に絞っていく過程です。
実は「ターゲットを絞れ、絞れ!」と誰もが言いますが、「お金を出すデータ」というのが見えないと絞れないのです。
ボランティアになる可能性があるからです。
あと、「強み側」から「市場」を分解してもOKですが、それだけだと、やっぱり「お金を出さないクライアント層」を特定してしまうリスクが出てきてしまいます。
ここは「想い」「情熱」「感覚」ではなく、データという「論理性」が求められるステージです。
「”お金を出すクライアント層”と聞くと、ちょっと嫌なイメージです」と思う人がいるかもしれません。
だけど、冷静に考えてください。
”お金を出す”ということは、それだけ「悩み・願望が強い」ということです。
その人は「友達」や「家族」に相談しても解決できないという可能性が高いのです。
だったら「助けなきゃ!」と思いませんか?
必ずしも「強み・情熱」などの「一人称のリソース」が役に立つとは限りません。
「顧客視点」に立つと、化学反応が起きて「あなたの色々な強み」が見えてくるかもしれません。
ターゲット絞りの落とし穴を回避するということは、それだけ深刻な悩みの方を助けられるところに近付けることになります。
あなたのサービスをちゃんとお届けするためにも、落とし穴を回避していってください。
まとめ
「ターゲット絞りの落とし穴」について、転職コーチングを例に、具体的にお伝えしました。
ターゲットを絞ることは重要ではあるのですが、絞り方を失敗すると落とし穴にはまってしまうのです。
落とし穴は、競合になるサービスが「無料」もしくは「圧倒的に安い」場合に陥ってしまいます。
回避するためには、「市場の分解」を実施して「高単価契約」をするターゲット層に絞っていく必要があるのです。
あなたの競合になるサービスが「無料」もしくは「圧倒的に安い」場合には、注意してターゲットを絞り込んでいってください。