働き方の自由度が高まってきたとは言え、まだまだ副業を禁止している企業は少なくありません。そんな時に「FXなら大丈夫」と考える方も多いのですが、本当に副業と見られないか不安を抱えることもあるでしょう。
FXは副業とみなされないのが一般的
まず大前提として、副業とは本業以外に行う仕事のことを指し、追加収入や自身のスキル、趣味を活かす目的で行われるのが一般的です。
典型的な副業には、フリーランスでのライティングやデザイン、ウェブ開発、オンラインでの販売などがあげられるでしょう。これらに取り組むには、本業の就業規則を遵守しつつ、支障をきたさないことが求められます。
一方、FX（外国為替証拠金取引）は、外国為替の価格変動を利用して利益を得ることを目的とした取引であり、「稼ぐ」という点を考えれば、副業とも考えられるでしょう。
しかし、実際は副業とみなされないのが一般的です。これは、FXが安定的に収入を得ることを目的としたものではなく、資産運用の側面が強いことに起因します。
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副業としてFXに取り組むメリット
ここからは、FXのメリットを確認していきましょう。
スキル次第で大きく稼げる
FX取引では、通貨の価値変動を予測し、それに基づいて売買することで利益を得ます。市場分析やトレンド予測などのスキルが高まれば、その分、大きなリターンを期待できるでしょう。
特に、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析の知識が豊富な人は、市場の微妙な変動を捉え、短期間で高い利益を出すことも可能です。しかし、この高リターンは高リスクを伴うため、投資経験や知識が重要になります。
金融の知識が身につく
FXを副業として行うことで、国際金融市場の動きや経済指標の読み方、通貨の価値がどのように動くかなど、金融の深い知識が自然と身につきます。
また、マクロ経済の動向を理解することで、自己の資産管理能力も向上するでしょう。これらの知識はFX取引に限らず、将来的な投資判断や日常生活における金銭管理にも役立つため、非常に価値のあるスキルと言えます。
好きな時間に取り組める
FX市場は世界中の主要都市をカバーしており、週末を除く24時間取引が可能です。このため、本業が忙しい人でも、自分の生活リズムに合わせて取引時間を選ぶことができます。早朝や夜間、休日など、自由な時間を利用して取引を行うことで、本業に影響を与えずに副収入を得ることが可能です。
副業としてFXに取り組むデメリット
ここからは、メリットと同じく重要なデメリットについても見ていきましょう。
口座資金以上の損失を負うこともある
FX取引はレバレッジを効かせることが可能で、これにより少ない資金で大きな取引ができる一方、市場が予想と逆方向に動いた場合、口座に預けた資金以上の損失を負うリスクがあります。
特に、大きなニュースが原因で市場が急激に動いた際には、損失が拡大しやすいです。このようなリスクを管理するためには、取引における危機察知能力が不可欠ですが、完全にリスクを避けることは難しいため、慎重な資金管理が求められます。
収入が安定しない
FX取引は市場の変動に大きく左右されるため、収入が非常に不安定になりがちです。良い時には大きな利益を上げることができますが、市場が不利な方向に動けば、同じく大きな損失を被ることになるでしょう。
このように、FXで得られる収入は予測が難しく、安定した副収入を求める場合には不向きな場合があります。また、収益が不安定であることは、精神的なストレスになるかもしれません。
確定申告が必要になる
FX取引から得た収入は、原則として確定申告が必要です。これは、FX取引による利益が「雑所得」に分類され、一定額以上の利益があった場合には税務申告を行い、所得税を納める必要があるためです。
確定申告は毎年行う必要があり、申告の手続きや計算には専門的な知識が求められることがあります。このため、FX取引を始める際には、税金の知識も身につけなければなりません。
FXの副業で押さえるべきリスク
ここまでFXのメリット・デメリットを解説してきましたが、FXにはその他にも押さえておくべきリスクがあります。
大切な資金を失わないためにも、ぜひ参考にしてください。
自己破産できない
FX取引で生じた損失は、消費者金融やクレジットカードの借金とは異なり、ギャンブル性の高い取引に分類されることがあります。このため、極端な場合、FX取引による膨大な借金が原因で財務状況が悪化しても、自己破産が利用できない場合があるのです。
破産手続きにおいて、FX取引による借金が免責不許可事由に該当することがあるため、十分にリスク管理しなければなりません。
メンタルを病んで本業に支障を与えることがある
市場の変動によるストレスは、本業に支障を与えてしまうことがあります。
特に短期間での大きな損失は、投資家のメンタルに大きな影響を与えることがあり、睡眠阻害や集中力の低下などが災いして、本業にも悪影響を及ぼすかもしれません。
長期間にわたるストレスは、メンタルヘルスの問題につながり、結果的に仕事や日常生活に深刻な支障をきたすこともあります。
実際のところは数十万円の資金が必要
FX取引を始めるには、表向きには少額の資金から始められるとされていますが、安定して利益を出し続けるためには、ある程度の資金が必要になります。
特に、市場の変動に対応するための資金管理や、損切りを行うための余裕資金がなければ、一時的な市場の変動で資金を失い、取引を続けることが難しくなるでしょう。したがって、FX取引を副業として考える場合には、最初から数十万円の資金を準備しておく必要があります。
FX以外の副業におすすめの仕事
最後に、FXよりも安全に取り組める副業を見ていきましょう。
- 不用品販売
- コーチング
- webライター
- web制作
不用品販売
不用品販売は、自宅にある使用しなくなった品物をオンラインで販売し、収入を得る副業です。メルカリやヤフオク!などのフリマアプリやオークションサイトを利用して、簡単に販売活動を開始できます。
初期投資がほとんどかからず、自分のペースで取り組めるため、副業初心者でも取り組みやすいでしょう。また、自宅を整理し空間を有効活用できるという付加価値もありますが、大量に不用品がなければ収入は限定的になる点に注意が必要です。
コーチング
コーチングは、個人やチームの目標達成を支援するサービスを提供する副業です。
ビジネスコーチングやライフコーチングなど、専門分野に応じたコーチングサービスをオンラインまたは対面で提供できます。
この仕事は特定のスキルや経験が必要とされることが多く、コーチング技術を学ぶための初期投資が必要になることもありますが、一度スキルを身につければ、安定的に収入が見込めるでしょう。
また、柔軟なスケジューリングが可能で、本業との両立がしやすいです。
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Webライター
Webライターは、ウェブサイトやブログ、SNSなどのオンラインメディア向けに記事を執筆する副業です。専門知識を活かした技術的な内容から、趣味や日常生活に関するライトなトピックまで、幅広いジャンルで活躍できます。
ライティングスキルやSEO（検索エンジン最適化）に関する知識を身につけることで、収入アップも見込めるうえに、時間や場所を選ばずに副業を行えるのも大きなメリットと言えるでしょう。
Web制作
Web制作は、企業や個人事業主からの依頼を受けて、ウェブサイトやランディングページ、Eコマースサイトなどの制作を行う副業です。
Webデザインやプログラミングスキルが求められますが、最近はスクールなども多く、一度技術を身につければ多ジャンルで活躍できるでしょう。
また、プロジェクトベースで仕事を受けるため、本業の空いた時間に柔軟に対応することが可能です。技術の進歩により、ノーコードツールを使用して簡単にウェブサイトを制作できるようになってきており、技術のハードルが下がってきています。
FXよりも安全性が高い副業からチャレンジすべし
本記事では、FXが副業とみなされない理由や、メリット・デメリットについて解説してきました。FXは副業禁止の会社でも基本的に問題なく取り組めますが、ハイリターンが見込める以上、大きなリスクも潜んでいます。
投資初心者はまず、安全性の高い副業に目線を切り替え、より効率的に稼げるように、集客スキルなども磨いていきましょう。
