個人事業主とは?コーチング・コンサル起業するためのビジネス基礎知識

仙道達也

どうも、仙道です。
コーチ・コンサルタントとして起業を考える時、基本的に個人事業主としてスタートするかと思います。

しかし、そもそも個人事業主の仕組み自体が分からず、せっかくのメリットを活かせていないケースが多いんです。

そこで本記事では、個人事業主の概要やメリット・デメリット、事前に押さえておくべき税金の知識などをお伝えします。

コーチング起業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

コーチングの個人事業主とは?

個人事業主とは何か?

個人事業主とは、簡単に表現すると「個人で事業を営む人物」を指しており、株式・合同会社といった法人格は持っていません。

仙道達也
よく誤解する人がいるんですが、1人でビジネスしていても、会社設立していれば法人になります。つまり、人数で区別されているわけではないんですよ。

また、非常に紛らわしい働き方として「フリーランス」も挙げられますが、こちらは個人事業主と違って税法上の区分がされておらず、あくまでも呼称に過ぎないのです。
加えて、個人事業主になるには開業届*が必須である一方、フリーランスはただ名乗るだけでOK。その点からも明確に違うことが分かりますね。
*後述します

詳しい内容については以下の記事で解説しているため、合わせて読んでおきましょう。

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個人事業主になる3つのステップ

ここからは、個人事業主になるためのステップを3つ解説します。

  • 業種を決める
  • 開業届を出す
  • 確定申告の方式を決める
  • 事業を開始する

実際に手続きを始める前に、きちんと押さえておいてくださいね。

業種を決める

個人事業主としてビジネスを始めるには、最初に「何をやるか」から決める必要があります。ここで初心者は「コーチング・コンサルに決まってるじゃん…。」と思うかもしれませんが、果たしてそれだけで十分でしょうか?

たとえば、コーチングと一口に言っても、その種類は多岐にわたり、当然ながら事前に定めておかなければなりません。

  • コーチングのテーマ:経営・人材・婚活・スピリチュアルカウンセラーなど
仙道達也
いわゆるコーチングのテーマというやつですね。自分自身が経営戦略を練る上でも必要な情報なので、早めに決めましょう。
無論、コンサルタントのテーマも多岐にわたるため、自分の得意分野も考慮しながら入念に検討してください。

開業届を出す

個人事業主になるには、税務署に開業届を提出する必要があります。
一見すると手間がかかりそうですが、以下のような項目を専用紙に記載して届け出るだけで完結し、登録費用なども発生しません。

  • 屋号
  • 氏名
  • 開業日など

また、昨今は直接持ち込まなくても、e-Taxというシステムを使えばウェブ上で手続きが行えます。忙しくてなかなか税務署に行けない方は、積極的に活用しましょう。

確定申告の方式を決める

開業届が受理されれば晴れて「個人事業主」という税務区分になりますが、この時同時に確定申告の方式についても決めなければなりません。

確定申告は大きく分けて「青色申告」と「白色申告」の2種類。60万円以上の節税メリットがある青色申告を用いるには税務署へ申請する必要があります。

青色申告白色申告
控除枠簡易簿記:10万円
複式簿記:65万円
なし
記帳の義務簡易簿記
・現金出納帳
・預金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・経費帳
・固定資産台帳複式簿記
・仕訳帳
・勘定元帳
・預金出納帳
・売掛帳
・買掛帳
・経費帳
・固定資産台帳
法定帳簿
決算書類簡易簿記:損益計算書

複式簿記:損益計算書・賃借対照表

収支内訳書
申請手続き青色申告承認申請書を税務署へ提出なし

上表の通り、青色申告の方が揃えるべき書類が多く手間がかかりそうですが、節税メリットを考えるとぜひ活用しておきたい制度といえます。

事業を開始する

ここまでの準備が整ったら、さっそくコーチングを始めていきましょう。ただし、どれだけ優秀なスキルを持っていても、効果的な集客チャネルを構築しなければ良質なクライアントには巡り合えません。

仙道達也
ただ、売上アップをダシに高額なセミナーへ勧誘し、結局成果を与えられない業者も多いですよね。

そんな最悪の事態を避けたい方は、私が運営する仙道塾をチェックしてみてください。3つのスタートアップ動画は無料で閲覧できるので、コストをかけず学習したい場合は特におすすめですよ。

個人事業主と法人との違い

起業時に迷いがちなのが、「個人事業主」と「法人」との違いです。
法人とは、法律上の人格が認められて、権利能力が与えられた以下のような組織を指しています。

  • 株式会社・合同会社などの営利法人
  • 公益法人やNPOなどの非営利法人

銀行からの借り入れや取引先からの信用面で有利に働く一方、以下のような費用が設立時にかかり、ある程度まとまった資本金も準備しなければなりません。

  • 登録免許税
  • 定款認証代
  • 印紙代など
仙道達也
株式会社で約24万円、合同会社で約10万円を目安にすると良いですよ!個人事業主よりはるかに高額ですが、実はこれでも昔より安くなったんです。

ただし、スモールスタートが魅力のコーチ・コンサルは、最初から法人でスタートすると失敗しやすくなります。
したがって、まずはボンヤリとでも概要だけ知っておくだけで問題ないでしょう。

コーチング起業の成功率を高めたい方は、以下の記事も読んでみてくださいね。

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コーチングの個人事業主が納める税金の種類

個人事業主とお金

コーチとして個人事業主になった場合、会社員と違ってすべての税金を自身で払わなければなりません。

主な項目は以下の通り。納税漏れがないよう、事前に把握しておきましょう。

  • 個人事業主が支払う税金
    • 所得税:個人が1月1日から12月31日までに得た所得に対して課される税金
    • 住民税:都道府県・市区町村に納める税金
    • 消費税:報酬として受け取った対価にかかる税金(2年前の課税売上高が1,000万円未満なら納税義務なし)
    • 個人事業税:所得税・住民税に加えて都道府県に納める税金(290万円分の控除あり)

参考までに、所得税は「総売上ー経費=所得」に対してかかる税金であり、「累進課税」という仕組みが適用されています。

仙道達也
所得が増えるほど税額も5%から45%に高くなる方式ですね。つまり、稼げば稼ぐほど税金が増えるということ。

対して、先ほど触れた法人にとっての所得税は「法人税」です。
こちらは15%から23.2%の比例税率(固定税率)が採用されており、所得金額によっては個人事業主より税負担が軽くなるため、売上が増えてきた段階で法人化を検討すると良いでしょう。

法人化の目安は?

法人税の税率は一定となっており、800万円以下で15%、それ以上は25.5%です。一方、個人事業主に適用される税率は以下の通り。330~694万円以下の時点で法人税を超えることが分かりますね。

所得額税率控除額
1,000円 から 1,949,000円まで5%0円
1,950,000円 から 3,299,000円まで10%97,500円
3,300,000円 から 6,949,000円まで20%427,500円
6,950,000円 から 8,999,000円まで23%636,000円
9,000,000円 から 17,999,000円まで33%1,536,000円
18,000,000円 から 39,999,000円まで40%2,796,000円
40,000,000円 以上45%4,796,000円

控除額や経費もあるため一概には言えませんが、利益が500万円に到達しそうな段階で一旦法人化を検討するのがおすすめ。
法人になれば経費にできる項目が増えるので、さらなる節税が見込めますよ。

また、売上1,000万円を超えると個人事業主にも消費税の納税義務が発生しますが、法人化すれば免除されます。こちらも一つの目安にすると良いですね。

コーチングで個人事業主になるメリット・デメリット

ここからは、コーチングで個人事業主になるメリットとデメリットをそれぞれ確認していきます。

個人事業主のメリット4つ

コーチングを個人事業主として行うメリットには、以下のようなものがあります。

  • 日本全国どこでも働ける
  • 自由に休日を設定できる
  • 会社の人付き合いから開放される
  • 働くほど収入が上がる
仙道達也
収入アップはもちろん、時間と場所の拘束から開放されることに魅力を感じる人も多いんですよ。

「毎朝の満員電車」「働けども上がらない収入」「そりが合わない上司との飲み会」

コーチングで個人事業主になれば、そんなストレスの種からも一気に解き放たれるでしょう。

個人事業主のデメリット2つ

コーチングで個人事業主になる際は、以下のデメリットにも注意しなければなりません。

  • 社会的信用が低い
  • 最初は収入が安定しない

個人事業主という働き方は、会社員よりずっと自由度が高い一方で「いつ稼げなくなるか分からない」という理由から社会的信用が低い傾向です。

そのため、立ち上げ当初は次のような弊害があります。

  • クレジットカードがつくれない
  • ローンが組めない
  • 賃貸物件の審査に通りにくい
仙道達也
上記は決して大げさな話ではなく、個人事業主なら誰もが経験します。特に賃貸物件の審査は生活に直結するので、事前に対策しておきたいですね。

たとえば、これから個人事業主になるのであれば、クレジットカードを先に作っておいたり、賃貸物件を借りておくのがおすすめ。
将来を見越して会社員のうちに住宅ローンを組んでおくのも良いでしょう。いずれにしても、会社員のうちにしっかり環境を整えておけば、大きな問題には発展しないはずですよ。

コーチングで個人事業主になれば様々なメリットが得られる

本記事では、コーチングで個人事業主になるメリット・デメリットに加えて、具体的な開業手続きを解説してきました。
個人事業主は社会的信用が低く、収入も安定しない一方、青色申告で控除が受けられる上に、以下のようなメリットもあります。

  • 日本全国どこでも働ける
  • 自由に休日を設定できる
  • 会社の人付き合いから開放される
  • 働くほど収入が上がる
仙道達也
ちなみに私の個人的な見解ですが、たとえ個人事業主でもあるポイントさえ押さえておけば、問題なく稼ぎは得られます。そのポイントとはズバリ集客です。

個人事業主になりたての新米コーチでも、集客チャネルさえしっかり構築していれば着実に売上は作れるでしょう。もし不安を感じている方は、以下のリンクから仙道塾の無料動画をチェックして、より良いスタートダッシュに備えてください。

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