そこで今回は、セールストークのコツやNGワード、初心者におすすめの練習方法も解説します。
クライアントの心を動かすセールストークを身につけて、売上をアップさせましょう。
セールストークを身につけることが成功への近道
ビジネスにおいては、卓越したノウハウやサービス品質も確かに重要ですが、最優先で身につけるべきは「セールストーク」といえるでしょう。
どれだけ優れた技術を持っていても、そもそも案件が勝ち取れなければ使いどころがなく、まさに宝の持ち腐れになってしまうからです。
- 知ってもらう(Attention)
- 興味を持ってもらう(Interest)
- 欲しいと感じる(Desire)
上記を骨子にシナリオを組めば、少なくともトークが脱線することはなくなるので、可能な限り早い段階で覚えておきましょう。
セールストークはオン・オフラインの使い分けも重要
ウィルスパンデミックをきっかけに、リモートワークなどのオンラインの働き方が注目され始めました。そして、当然ながらセールスの形にも影響を与えており、オン・オフライン環境に応じたトークの使い分けはもはや必須と言っても過言ではありません。
メリット | デメリット | |
オフライン | ・表情などでニュアンスが伝えられる ・親近感が持たれやすい ・相手の感情が読み取りやすい | ・交通費が発生する ・会場まで出向く必要がある |
オンライン | ・自宅でも参加できる ・クライアントもスケジュール調整が簡単 | ・相手の雰囲気が感じ取りにくい ・電波状況によって声が聞き取れないことがある ・熱量が伝わりにくい |
上記の通り、zoomやSkypeでのミーティングでは、オフラインの時より注意深く相手を観察し、リアクションなども多少オーバーに見せた方が良いでしょう。
また、オンラインは表情なども分かりにくいため、暗い印象を持たれないよう、笑顔を多めに作るのも大切なポイントです。
セールストークのコツ9選
ここからは、セールストークのコツを10個解説します。
- アイスブレイクを用いる
- YESセット法を利用する
- クライアントのゴールを明確にする
- デメリットも明示する
- 解決策を小分けに提示する
- 顧客にとって魅力的なオファーを提示する
- トークスクリプトを作る
- 良好な第一印象を与える
- 寄り添う気持ちで反論を処理する
AIDAの法則をより円滑に回し、クライアントから案件を勝ち取っていきましょう。
【コツ1】アイスブレイクを用いる
セールストークでは、アイスブレイクという手法を用いるのがおすすめです。
アイスブレイクとは
初対面同士の緊張を解きほぐすテクニック。セールスの場では広く活用されており、クライアントの警戒心が和らぐことで、重要情報の引き出しや信頼獲得の成功率が高まる。
具体的なやり方はとても簡単であり、以下のように「本筋と関係ない話題」を持ち出して柔らかい空気感を作ってあげるのみとなります。
- スポーツや芸能関連を中心とした世間話
- ビジネス上の笑い話
- 最近没頭している趣味
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【コツ2】YESセット法を利用する
YESセット法とは「他者の質問に何度も同意していると否定しにくくなる」という心理作用を活用したテクニック。
具体的に、クライアントから悩み(ニーズ)をヒアリングしている時に、以下のような問答が発生するとしましょう。
自分:目標が達成できない原因はなんだと思いますか
クライアント(C):パソコンが苦手なんです
自分:パソコンが苦手なことが問題と感じているんですね?(確認)
自分:それは辛いですよね。実は私も同じ思いをしたことがありました(共感)
C:はい(YES)
上記は何の変哲もない対話に見えますが、クライアントは自身が発信した「問題」を再確認された時に「はい(YES)」と答えたことで「私は問題を抱えているんだ」というバイアスがかかっているのです。
そして、YESを積み重ねさせていけば問題解決意識が徐々に大きくなり、提案受け入れてもらいやすくなるでしょう。
【コツ3】クライアントのゴールを明確にする
クライアントに次のような質問を投げかけて、ゴールを明確にしてあげるのも効果的です。
- ○○様はどんな状態を目指していますか?
- 将来的にはどこまでスケールさせたいですか?
- 具体的なイメージを教えて頂けますか?
上記の要領でゴール(理想像)を連想させると、少しずつ現状との乖離(現実)を感じ始めて、「まだまだゴールまで遠い」「もっと努力が必要」といった問題解決への欲求が生まれます。
最後に「本当にその状態がゴールなのか」を突き詰めて、「はい(YES)」と言ったらソリューションを提示してみてください。
【コツ4】デメリットも明示する
セールストークでは、つい良いことばかりアピールしたくなりますが、信頼を得るためにはきちんとデメリットも明示するのがおすすめです。
- 品質を保つには長めに納期を頂く必要がある
- 現状のプランでは予算をオーバーする可能性が高い など
一見すると不利に思えますが、そもそも「事実にもとづいたデメリット」なので、早く伝えるほどクライアントのためになるでしょう。
【コツ5】解決策を小分けに提示する
解決策の提示は、セールストークの核といえるポイントです。
ここまで解説してきた手法を駆使して問題解決意識を育成し、仕上げに的確なソリューションを示せば、高い確率で案件を獲得できます。
ただし、「今すぐ○○してください」と唐突に言っても、クライアントは困惑するだけなので、以下に注意して伝えましょう。
- 「最初に○○、次は○○」と優先度順に解決策を提示する
- できる限り細かく具体的に伝える
もちろん、PowerPointなどで視覚的に分かりやすくするのも効果的。あと一押しというチャンスを取りこぼさないよう、万全の準備で臨んでください。
【コツ6】 クライアントにとって魅力的なオファーを提示する
オファーとは、クライアントとの取引内容をまとめたものであり、シンプルに言うと価格や特典、保証などの提案を意味しています。
クライアントにとって魅力的なオファーを提示すればセールスの成功率が高まるため、以下を参考に作ってみてください。
- 限定価格を作る(初回限定価格)
- 特典をつける(無制限メールサポート)
- 保証をつける(返金保証)
- 支払の選択肢を増やす(クレジット分割)
- 申込み期限を設ける(本日から3日間限定)
一方、不自然に好条件過ぎるとサービスが安っぽくなり、逆に不信感を与えてしまいます。何度もセルフチェックを行い、丁度良いバランスに仕上げましょう。
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【コツ7】トークスクリプトを作る
セールストークの精度を高めるには、あらかじめトークスクリプト(話の流れを示した台本)を作っておくのも効果的。たとえば、本記事の手法でスクリプトを組んだ場合は以下のようになります。
- アイスブレイクの話題を差し込む
- クライアントの問題点を伺いYESセット法を実行
- ゴールを明確にして問題解決意識を強める
- デメリットを明示
- 解決策を具体的かつ小分けに提示
- 条件をアレンジしてオファーする
そこまで詳細ではなくとも、大筋が決まっていれば自分自身が迷わずに済むでしょう。クライアントとしても思考しやすくなるため、極力用意しておくのがおすすめです。
【コツ8】 良好な第一印象を与える
セールスを成功させる上では、トークだけでなく「第一印象」も大切。最初に良好なイメージを与えておけば、話す内容にも信憑性が生まれ、主導権を握りやすくなります。
ただし、オン・オフラインで身だしなみの注意点が異なるため、下表を参考にしてください。
ミーティング環境 | 注意点 |
オンライン | ・上半身の見た目を綺麗にする ・背景を隠す ・周囲の騒音を抑える ・電波状況をチェック ・マイクが音をキャッチしているか |
オフライン | ・髪や髭などの身だしなみ ・口臭、体臭 ・足元まで含めた服装 ・声のトーン |
上記に加えて、オフラインなら着席する順番や位置といったマナーも重要です。もし項目が多すぎて覚えられない場合は、事前にチェックリストを作っておくと良いでしょう。
【コツ9】 寄り添う気持ちで反論を処理する
セールストークを進めていると、ほぼ確実にクライアントから反論を受けるはずです。特に予算や納期、問題点の指摘はネガティブなカウンターをもらいやすく、起業初心者は動揺してしまうかもしれません。
セールストークがうまくいかない人の共通点
セールストークは基本の流れとコツを組み合わせれば、誰でも着実に上達しますが、どうしても案件が勝ち取れない方も多いでしょう。
しかし、セールストークがうまくいかない起業家には以下のような共通点があり、意識的に変えていくことで改善できるのです。
- セールスと関係ない無駄な質問が多すぎる
- クライアントの話を聞かず結果を急ぐ
- 話の主語が自分ばかり
- 台本通りのトーク
- 息継ぎが少ないマシンガントーク
セールストークのNGワード例
セールストークを実践する際は、以下のようなNGワードを極力使ってはいけません。
- 他社よりこれだけ安いんですよ?
安い=売れるという短絡的な思考でサービスの本質的な利点に言及せず、ただお買い得感だけを強調してしまうワード。
- どうかお考え直し下さい!
クライアントが「またの機会に」と拒否しているにも関わらず、食い下がるのは言語道断です。あまりしつこいと次のチャンスがもらえなくなるため、気持ちよく感謝の気持ちを伝えて出直しましょう。
- そうなんすよね~/マジですか?
どれだけクライアントと距離が縮まったとしても、あまりに砕けた言葉遣いはNG。軽い印象を持たれるばかりか、信頼を失うリスクもあります。
セールストークの練習方法
ここからは、セールストークの練習方法を参加人数ごとに解説します。
- 【単独】セールストークを録音する
- 【2人】デモンストレーションを行う
- 【3人】ベテラン営業がデモンストレーションをチェックする
単独練習はスマホ一つで手軽に実践できるため、商談に備えてさっそく試してみてください。
【単独】セールストークを録音する
一人で練習する際は、トークスクリプトを使いながら、実際にクライアントと相対しているつもりで話しましょう。
そして、スマホやボイスレコーダーなどで一部始終を録音し、以下のポイントをチェックします。
- 声のトーンが明るすぎず暗すぎないか
- 話し方は聞き取りやすいか
- 全体的に早すぎないか
- 内容が分かりやすいか
問題点を書き出したらまた同じ作業を繰り返して、少しずつトーク内容を改善していく流れです。
【2人】デモンストレーションを行う
もし2人で練習できるのなら、デモンストレーションを行うのもおすすめです。クライアント役を交代しながらセールストークを実践し、以下の質問項目でFBをもらいましょう。
- どんな印象でしたか
- 話すスピードはどうでしたか
- 内容はわかりやすかったですか
- 安心感はありましたか
また、相手役がサービスを利用したか否かで追加質問が変わります。良い点と悪い点を両方深掘りし、クオリティを高めていってください。
相手がサービスの利用を決めた | ・なぜ購入したいと思いましたか ・明確な決め手はありますか |
相手が拒否した | ・なぜ購入しないと思いましたか ・明らかに嫌悪感を抱いたポイントなどはありますか |
最初は気恥ずかしいかもしれませんが、回数をこなすうちに慣れていくはずです。互いのために忖度抜きでレビューしましょう。
【3人】ベテラン営業がデモンストレーションをチェックする
3人の中にセールスが得意な方がいれば、先ほどのデモンストレーションをチェックしてもらい、感想や修正点を聞いてみてください。
ただし、「第三者がいると緊張してしまう」という方も多いため、あらかじめ録画したセッションを見てもらうのも良いでしょう。
セールストークのコツを押さえて成約を勝ち取ろう
今回は、セールストークの成功率を高める9つのコツや練習方法、上手くいかない方の共通点についても解説してきました。
【セールストークのコツ】
- アイスブレイクを用いる
- YESセット法を利用する
- クライアントのゴールを明確にする
- デメリットも明示する
- 解決策を小分けに提示する
- 顧客にとって魅力的なオファーを提示する
- トークスクリプトを作る
- 良好な第一印象を与える
- 寄り添う気持ちで反論を処理する
上記を踏まえて録音練習やデモンストレーションを行えば、誰でも着実にセールストークが上達するでしょう。
一方、売上をアップさせるには効果的な集客チャネルも必要不可欠。仙道塾ではセールスのノウハウも含めて網羅的にアウトプットしているため、ぜひ以下リンクからチェックしてみてください。