商品単価を上げて成否を分ける3つの違い|起業家が持つジレンマとは

仙道達也

どうも仙道です。

ここでは商品の値上げをして天国を見る人・地獄を見る人2人の違いについて解説していきいます。

私が運営する仙道塾では、500名近くの受講生が自身の商品価格を上げることに成功してきました。塾生が作ってきた商品単価は10万~100万円とジャンルによって異なります。ですが、値上げをしても売れ続けています。

その反面、人によっては「値上げをしたら売れなくなった」という人もいます。

では値上げをして成功と失敗を分けた理由がなんだったのか、詳しく解説をしていきます。どのように値上げをすれば成功するのかを解説しますので、明日から取り入れていきましょう。

 

商品単価アップの成否を分ける3つのポイント

商品の価格設定はマーケティングの中でもウェイトが高い要素です。

元京セラの稲盛会長は「値決めは経営である」と言っています。値決めによって経営状況が決まってしまうと言っても過言ではなく、それくらい重要ということです。

 

単価を上げる際、天国と地獄を分けるポイントは以下の3つ。

  1. 業界の相場を知っているか
  2. 複数の商品・コースを用意しているか
  3. 値上げの幅は適切か

一つずつ解説します。

 

1.業界の相場を知っているか

一つ目は業界の相場を知ることです。

そこで意識していただきたいのは、ライバルやあなたがモデリングをしている人が単価いくらで売れているのかを見ること。ライバルをチェックする時は、1人に絞らず2人から5人は見るようにしましょう。

 

例えば、ライバルの商品が単価100万円で売れているのであれば、単価100万円でも売れるということ。

競合の販売価格に注目することで、その業界の売れている価格つまり業界相場がわかります。値上げする際は必ず業界の相場を指標にしましょう。

しかし、人によってはライバルやモデリングの対象にした方は実績があるからできたんだ。「わたしには無理です」と声をいただくことがあります。

 

では実績がない場合はどうするか。答えはサポートや期間を増やすなど保証を手厚くしてオファーを強化します。他にもコンセプトの作りこみや差別化を徹底する。

実際に私も全然実績がないコールセンターや、売れないミュージシャンの時代にはオファーを強力にすることを意識してました。

最初は十数万円からのスタートでしが、その後20万円、30万円となり増え続け、今ではその何十倍にもなりました。

 

2.複数の商品・コースを用意しているか

単価を上げる際、基本的な考え方として複数の商品・コースを用意することがポイントです。複数を別の言い方をすると、「松竹梅」に分けましょうとなります。これは松竹梅の法則という心理学に基づいた考え方を取り入れています。

 

私は「一番高い金額」「真ん中の金額」「一番低い金額」の順番で価格を決めます。なぜ高額な商品からか、その答えは世界的に大成功したマーケッターが「高い金額のものをできるだけ富裕層に売るのがいい商売だ」と言っているからです。もちろん富裕層といっても、どこからが富裕層なのかは業界によって定義が多少違うでしょう。

しかしどの業界でも100万円くらいの金額の高い商品・コースを買う人だけではなく30万円~50万円の商品・コースを買う人もいます。

 

この時、必ず一番低い金額の商品も作っておきましょう。なぜなら金額の低い商品・コースを買う人も一定数はいるからです。

このように、商品・コースは3つ、最低でも高額な商品と価格の低い商品の2つは用意しておきましょう。

 

以前、仙道塾2期の方で単価100万円で何件か売れていたので、僕は「単価100万円の一本でいきます」とお話ししてくれた方がいました。

最初は売れていたのですが、半年後くらいに私が次のように尋ねました。

 

仙道達也
まだ売れていますか?
元仙道塾生
全然売れなくなりました、なにが良くないんですかね?
仙道達也
もちろん100万円と50万円の2つ3つ用意していますよね?
元仙道塾生
え?僕100万しか売っていないです!

この質問をしただけで、売れない原因を見つけることができ、その場で問題解決したことがありました。

高い商品・コースを買うお客さんもいれば、低い商品・コースを買うお客さんもいるため、複数の商品やコースを用意することが大切です。

 

3.値上げの幅は適切か

実はこの3つ目のポイントがネックとなり値上げした結果、地獄を見ることになる人がいます。

単価を上げるならば、できる限り値上げをして売上げを作りたいですよね。値上げについて、マーケティングの世界では「1.1倍~1.2倍の値上げはほぼ影響がない」このように言われてています。

 

例えば、50万円なら「55万円~60万円」です。仮に50万円を58万円に値上げをしても問題ないという計算になります。

私の考える値上げの判断材料は、成約率が常時60%以上あることです。

 

もし成約率が常時60%以上あるなら値上げをしてもいいと判断します。逆に常時59%以下ならサービスや値段に問題があるのではないかと原因を探すことをおすすめします。

つまり「1.1倍~1.2倍」の値上げをした商品で、成約率が常時60%以上であることが重要。そして次の値上げを考える場合も、「1.1倍~1.2倍」の幅と成約率60%を目安として単価アップにつなげていきましょう。

 

イノベーションのジレンマとは

イノベーションのジレンマとは

あまりに値上げをしすぎてしまうと、イノベーションのジレンマに陥る可能性があります。

イノベーションのジレンマとは、クレイトン・クリステンセンが提唱した理論です。

ユーザーの期待に応えようとあらゆる事業投資をして製品の精度をあげていったが、ユーザーが望んでいなかったりユーザーの他のニーズに気付かずに敗北する現象のこと。このイノベーションのジレンマは有名な話で、本にもなっています。

 

世界的規模でカメラ事業を展開していたコダック社が、カメラ事業がうまくいかなくなって売れなくなったという有名な話があります。

なぜカメラ事業がうまくいかなくなったかというと、携帯電話が普及し携帯電話のカメラに取って代わられたからです。そのためコダック社は、カメラが必要ないという人が増えたことにより破綻しました。

 

このようにユーザーが望んでいないのに、過度なサービスやサポート内容を増やしすぎて値上げしすぎるケースもあります。値上げをしていく時には気をつけるようにしましょう。

 

価格を上げた時に気持ちよく売れるようにする方法

価格を上げた時に気持ちよく売れるようにする方法

商品の単価を上げたいと思っても、いざ上げようと思ったら結城が必要なもの。

お客様に、

  • どのように伝えたらいいのかわからない
  • やはり高いと言われたら嫌だな
  • 嫌な顔されたらどうしよう
    など

 

このような不安を減らす方法をお伝えします。

その答えは、台本を作っておくことです。

 

あなたの商品・サービスがどんなもので、お客様に何を帝京するのか。そして、購入したお客様にはどんな未来が待っているのか。そうした情報をパワーポイントやワードなどに先に書いて準備してください。

もちろん、価格まで必ず記載する必要があります。

そしたら、あとはその台本をお客様と見ながら説明するだけです。良い方を変えると読むだけで済みます。

 

同じことを伝えるのに、何が違うのか。一番の違いはお客様の顔色を伺わなくて済むこと。次に書かれているものを読むだけなので、お客様も自然と納得してくれる効果があります。

もし、単価を上げたけどセールスまで繋げられないのであれば、ぜひこの方法を取り入れてください。効果実証図みなのであなたにも役に立つでしょう。

 

まとめ

商品の単価を上げる時、天国と地獄にわかれるポイントは以下の3つでした。

  1. 業界の相場を知っているか
  2. 複数の商品・コースを用意しているか
  3. 値上げの幅は適切か

商品の適正価格を間違えないようにするためには、基本的には1と2でカバーできます。

しかし値上げに関しては、3で紹介した値上げ幅が適切かどうかを見ることが欠かせません。値上げをして売り上げを伸ばしたいのであれば、必ず「1.1倍~1.2倍の値上げ」を意識してください。

しかし、イノベーションのジレンマという落とし穴がありました。値上げのしすぎで顧客のニーズに気付かず、間違ったり行き過ぎたサービスや保証をいくら手厚くしても商品は売れなくなるケースです。

どんな商品やどのようなコースにもいえることですが、顧客のニーズを満たすことを最優先に考えることが大切です。ここでの内容を取り入れ、あなたの商品単価を見直してくださいl。そして適正価格内での単価アップにつなげてください。

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