どうも仙道です。
ビジネスシーンで使える心理テクニックの一つに寛大効果があります。差別化やポジショニングをしていく上で、寛大効果はとても効果的なのですが、実際に使いこなせている起業家はまだまだ少ないように感じます。
コーチやコンサルタントとして、寛大効果とは「悪い部分も相手の心の広さからプラスに評価されやすい」というものですが、ビジネスシーンにおいて、どのように活用すれば売上アップ、集客力アップに繋がるのかを詳しく解説します。まずは寛大効果とは何かを知り、実際の使い方、私がどのように使用しているのか事例を交えながらお伝えしていきいます。
寛大効果とは
寛大効果は「相手の良い部分はより強調され、悪い部分は寛大に評価される現象」です。
他者を認知、評価をする時に生じる歪みとも言われます。他者の望ましい側面や優れた側面においてはより強調された評価をし、望ましくない側面、優れていない側面においてはマイナスに評価するのではなく、寛大(広い心で思いやりのある状態)に評価をする現象となります。
寛大効果はどんな相手に働きやすいのか?
相手に良くない部分があっても、そこを悪い点と思わず、受け入れてしまうのです。どんな人に対して寛大効果が働くかというと次の通りです。
- 尊敬している人
- お世話になっている人
- お世話になった人
- 深い関わりのある人
など
ビジネスシーンにおいて、このどんな人に働くのかを知っておくことはとても大切なことです。
寛大効果が働くことで、結果として、他者に対する評価は、実際よりも好意的なものになる傾向があります。
悪い点=過小評価
この心理現象を用いることで、差別化した際、ポジショニングをした際によりその立ち入りを有利に働かせることができるからです。
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【注意】寛大効果は自分自身にも適応される
寛大効果による歪んだ認識は、起業家にとってマイナスに働く可能性もあることを覚えておきましょう。
- 自分にはできない
- 自分は無能である
- 自分には強みがない
このような自己認識がある時、その思い込みが加速してしまいます。
実際に他者から攻撃されることへの恐怖も含まれますが、他者と比較をすることによって「他人の方が優れている」と評価をしてしまいます。これは個人起業家にはとても多くある傾向で、常に注意が必要となります。
あなたの周りにも、同じ様な傾向の人がいた場合、その人は本当にそう感じてしまうため、説得のしようがなく困った。そうした経験をしたことがあるかもしれません。
この現象は全ての評価を相対的に見ていることによって起こることです。「他者との比較でしか自分を認識できない」この思い込みから発生する歪みから起こる結果の一つとなります。
それがさらに、「自分は無能だから、せめて良い人だと思いたい」という補正の思想が入ることにより、寛大効果が働きます。
個人起業家にとって、この働きかけはマイナス影響しか与えないもの。自尊心は虚像でしかありません。もしあなた自身が該当すると感じる場合は、そんなものは無くてもいいんだと考える癖をつけるようにしておきましょう。
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ビジネスシーン以外の寛大効果の働き
よく使われるシーンとして、恋人にDV(暴力)を受けているにも関わらず、それでも恋人と別れることができない女性の心理があります。
この時の女性の心理には、普段見せてくれる「優しい側面」に対して過大評価をしてしまい、「暴力を振るわれる」という側面を過小評価してしまうことにあります。
アメとムチなんて表現されることもありますが、実際にはそんなに甘いものではありません。マイナスの側面を過小評価し続けていくことで、後戻りできない状態に陥ってしまうこともあるからです。
他にもイジメなども寛大効果が発生しやすいケースとしてあります。場合によってはうつ病などになってしまうケースもあるので注意が必要です。(起業家にも似たケースとして可能性があるので注意しておきましょう)
ビジネスシーンで寛大効果を使う方法
寛大効果はどんな人に対して働くかのか中で、下記の一例を紹介しました。
- 尊敬している人
- お世話になっている人
- お世話になった人
- 深い関わりのある人
など
ビジネスにおいて、差別化やポジショニングはとても重要です。この時、「見込客にとって尊敬できる人」「ためになる情報をくれる人(=お世話になっている人)」になることで、寛大効果を効果的に使うことができます。
私の場合は、お客様の成功事例を他のどこよりも打ち出すことでポジショニングを築いています。そうすると、尊敬する人・信頼できる人・成果を提供してくれる人という立ち入りが作れます。
こうした事例は、実際に生徒さんは成果を出している事実です。この時に虚偽や過大表現をしないようにしてください。
見込客にとって尊敬できる人という立ち位置が作れると、その後は寛大効果によって評価を高めやすくすることができます。仮にメルマガなどで誤字などがあったとしても過小評価され、素晴らしい情報をくれているという結果の方が優位に立つというイメージです。
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マイナスに働く寛大効果
寛大効果がマイナスに働く時の対策としては、「感情にとらわれない」ことが最も重要な役割を担います。
寛大効果は無意識のうちに他者の評価をしてしまう働きがあります。
この時、愛着を持つ関係や自身が寛容な人間であると認知・評価されたい心理が働き陥りやすい心理とも言われます。
特に寛大に接する人を深く理解していない状態の場合は、相手に対する不透明な要素が多いため、好き嫌いなどの感情による影響を強く受けます。この場合の多くは評価者の能力不足による影響が大きいともされています。
こうした心理的影響を受ける事で寛大に対応する事が多いですが、本音とは別の可能性もあるため気を付ける必要があります。
好き嫌いなどの感情で人を評価するのではなく、良い面、悪い面を正しく認知し評価することが求められます。無意識的な感情に左右されるのではなく、意識した状態で相手を見つめ直す。正しい評価をすることを心がけていきましょう。
ただし、相手の悪い点を探しましょうということではないので、人は良い側面、悪い側面どちらも持ち合わせているんだという認識も忘れないようにしてください。
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まとめ
寛大効果は、「相手の良い部分はより強調され、悪い部分は寛大に評価される現象」ですが、この時に感情が混じることで正しい認識ができなくなる特性も持ち合わせています。
寛大効果を正しく認知し、働きを知り正しく使うことでビジネスにおいて売上アップにつながるものとなります。
差別化、ポジショニングをした後、見込客からどう見られるか、どんな存在になるかを意識しながら寛大効果をプラスに活用していきましょう。
自分自身に対してマイナスの働きをしている場合には、相対的なものだと認知を見直し、必要のない自己評価だと見つめ直すことも大切なので合わせて覚えておきましょう。